你好。
2011年3月11日、巨大な地震が日本をおそいました。
東日本大震災です。
東北で発生した大きな地震は、大阪まで揺れ伝わるほどの規模でした。
この未曾有の災害に対し、世界中から莫大な支援をいただきました。
その中で250億円を超える義援金、物的支援、救援部隊派遣という支援をしてくれた国をご存じでしょうか?
それが台湾なのです。
そこからも、日本と台湾の関係の深さがうかがい知ることができますよね。
一度台湾に行ったことがあるかたは、きっと感じたことがあるはずです。
なんで台湾人ってこんなに日本人に良くしてくれるんだろう?と。
日本統治時代にさかのぼれば、その理由は何となく理解できるかもしれません。
いや、もしかしたら、昔台湾が日本の植民地であったことは知らない人が多いかもしれません。
そして、こう思うかもしれません。
じゃあなんで日本の植民地だったのに、親日なの?
というわけで、日本統治時代まとめです。
Contents
日本統治時代(1895~1945年)
日本が統治する以前の台湾は?
清朝により統治されていたものの、熱帯病や原住民の反乱、アヘン吸引に悪習など問題が多く、「化外の地」として放置。
また山地民族間の言語も統一されておらず意思の疎通がはかれないこともあり、たびたび衝突も発生。
こんなカオスの台湾を、日清戦争の結果日本が統治することになります。
特別統治時期(1895~1915年)
1895年、日本政府は台北に台湾総督府を置き、台湾統治が始まります。
ツアーに参加すると、バスで総統府を必ず通るのですが、これが日本統治時代の台湾総督府です。
はじめは日本政府は強硬な統治政策を打ち出したため、台湾人による抗日運動が盛んでした。
ですが、1898年に第四代総督に児玉源太郎が就任、後藤新平が台湾総督府民生局長として就任。
児玉さんは台湾統治をほぼほぼ後藤さんに丸投げ。
ここから日本の台湾統治がガラっと変わります。
この後藤さん、かなりのやり手です!!!
(引用:ウィキペディア)
台湾総督府民政長官、満鉄初代総裁、逓信大臣、内務大臣、外務大臣、東京市(現・東京都)第7代市長、ボーイスカウト日本連盟初代総長、東京放送局(現・NHK)初代総裁、拓殖大学第3代学長。
経歴すごすぎ( ゚Д゚)
絶対キレ者でしょ?!
主な政策はというと、
飴と鞭の政策
従うものには寛容に、抵抗するものには厳格に。
結果抗日運動はじょじょに沈静化しました。
中央研究所を設立
土地や人口調査など、台湾を詳しく調べました。
特別統治主義
日本国内の法制を文化、風俗、習慣の異なる台湾に持ちことは現実的ではないと考え、台湾には台湾独自の法制を導入。
インフラの整備
台湾銀行法を定めて台湾銀行を設立
港湾、鉄道、道路、電信、建築物、水道などの公衆衛生などを整備
農業政策
灌漑事業を展開して、製糖、米の生産が発達
単位や貨幣を統一
総督府の財政基盤の確立
塩、酒、タバコ、アヘンなどの嗜好品や必需品を専売化して安定した税収を得る
内地延長主義時期(1915~1937年)
1919年、田健治郎が台湾総督に就任します。
この頃より、台湾統治を特別統治から内地延長主義に転換します。
つまり、台湾は日本の植民地ではなく領土であり、日本国内と同じ法体系を適用。
そして、たくさん学校を建て、台湾人への教育に力をいれます。
その政策は以下の通り。
内地延長主義
台湾の人々を日本国民とし、同化政策を推進
総督府評議会の設置
台湾の地方の地方自治を拡大
内台共学制度&日本語学習の整備
日本人と台湾人が一緒の学校に通う
台湾人への差別を減少
内台共婚
日本人と台湾人の結婚を許可
台湾人への差別を減少
また、台湾の農業発展に大きく貢献した烏山頭ダムが1930年に完成します。
建設工事を監督したのは八田與一(はったよいち)。
日本での知名度は全くですが、台湾ではとても有名な人物です。
ダム公園には八田與一記念館も作られているほど。
台湾で一番尊敬されている日本人です。
(引用:ウィキペディア)
こうして、台湾のインフラ整備に貢献した人々と、誠実に任務にあたった学校の先生や警察官のおかげで、台湾人の日本人に対する印象は大きく変わっていきました。
皇民化運動時期(1937~1945年)
1937年日中戦争が勃発、そして太平洋戦争へ突入。
戦争のための資源供給基地として台湾が重要視され、台湾人の国民意識を高めるために皇民化運動が推進されました。
国語運動、改姓名、志願兵制度、宗教・社会風俗改革からなる台湾人の日本人化運動です。
山地民族(高砂族)による「高砂義勇隊」の活躍は有名です。
日本の敗戦(1945年)
その結果、台湾は中華民国に。続きは【その④】で!
台湾旅行に行くなら歴史を知っておくと旅行がさらに充実しますよ
というのは本当です。
なんで???という場面で歴史認識があると、あー、なるほどね、とうなずけますよ。
でも台湾の歴史本なんてたくさんあって選べない、難しそうでヤダ!
と言う方に、これだけ読めば良い!という、ゆり厳選の2冊をご紹介します。
あまりにざっくりな私の説明を、きちんと納得できるまで穴埋めしてくださる素晴らしい2冊です。
新ゴーマニズム宣言 台湾論
漫画なので読みやすいです。
ちょっと文字が多く、本省人よりの内容ですが、台湾の近現代史を学ぶにはこれ以上の本はないかと思います。
王道中の王道。台湾行くならまずはこれ!という本です。
司馬遼太郎先生の観察眼はするどいのです。
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